松浦産業(株)(香川県善通寺市、松浦公之社長)が製造販売する段ボール箱に直接貼る把手「タックハンドル」(PAT取得済み)が好調だ。大型量販店の増加などを背景に、ここ2年間で10%以上の伸びをみせている。同社では、展示会に出品しアピールするとともに、段メーカーを対象にするなどの新しい販売方法も模索しており、販売代理店も募集していく意向だ。
「タックハンドル」は段ボール箱の対面する両側にそれぞれ貼ることで把手となる。ひもを交差させ一体型にしたことでより強度を持つ 「タックハンドルXシリーズ」もあり、段ボール箱の幅の広さや重さによって使い分けることができる。ひもの部分と段ボールに貼るシール部分は、大手接着製品メーカーの協力で高い接着強度を実現。シール幅が4cmのタイプで10kgまで、5cmのタイプでは15kgまで物を持ち運ぶことが可能。シール部分には社名や商品名を印刷することができ、宣伝効果も期待できる。
元々、缶ビールの1ケースを半分にして販売する際の把手としてビールメーカーと共同で開発。ビールメーカーが販売小売店への納品時にビールとともに配っていた。現在では大手ビールメーカーのほとんどで採用しているだけでなく、量販店が直接購入するケースも増えている。
ビールメーカー以外でも、飲料メーカー、製薬メーカー、食品メーカーなどで採用実績がある。最近では、いわゆる「ケース売り」を行う家電量販店からの注文も増えてきている。扇風機や電気ポットなどを客が自分で持ち帰る場合、これまでは、従業員がひも掛けをしていたが、時間と技術が必要なため、それに変わるものとして採用され始めている。
現在、段ボールに貼るタイプの把手製品のシェアは、同社が95%以上持つという。営業本部松浦英樹氏は「他のメーカーがなかなか参入しづらい分野だと思う。これまで蓄積した販売ノウハウをもとに新たな分野へも更に販路を広げていきたい」としている。
問合せは、東京オフィスTEL 03-5445-1567まで。