クラレなど三社は、持ち手部分にトウモロコシから作った繊維を使った手提げ紙袋を発売した。燃やしても有毒ガスが出ず、そのまま土に埋めれば土中の微生物が分解する。婦人服ブランドや高級スーパーマーケットなどに売り込む。
紙袋はクラレと、紙袋ハンドル製造販売の松浦産業(香川県善通寺市、松浦公之社長)、紙袋製造販売大手のザ・パックが共同で開発。価格は従来品と同程度に抑え、初年度に一億円の売上を目指す。ザ・パックは売上の〇.五%を森林保護・植林事業の基金に充てる。
持ち手の材料は、トウモロコシのでんぷんから得た乳酸で作る「ポリ乳酸」と呼ぶ繊維。トウモロコシ約十五粒から持ち手一対分の繊維が得られるという。デザインは受注に応じて対応できる。
持ち手に色が付いた紙袋の多くは石油原料の合繊を使っている。その場合、持ち手一対分に約四十五グラムの石油が必要と言われる。